第14回文化庁メディア芸術祭に行ってきた
前回の続きを書きますと言ってから早二か月…(白目)
そのあいだに公式サイトのほうでレポートが公開されましたのでどうぞご覧ください(丸投げ)
気を取り直して今回は、国立新美術館で13日まで行われているメディア芸術祭に行ってきたので、その感想など。
会場はアート部門→マンガ部門→アニメーション部門→エンターテイメント部門の順番で順路が設定されていて、とにかく作品の数が多い!!
平日で人出は少なかったとはいえ、実際に体験できる作品もたくさんあるので、すべてを観て回るのは結構時間がかかります。
個人的に気になっていたアート部門を振り返ってみます。
東京ミッドタウンの別会場にあるCycloïd-Eの迫力(ある種の暴力性を感じるほどの)に圧倒され、
(フォイルギャラリーでも観た)Rugged TimeScapeで初っ端から持って行かれ、
The Men In Grayで海外のメディアアート特有(?)の空気感にニヤリとし、
(ICCでも観た)10番目の感傷で改めて息を呑み、
草虫時図の艶かしく愛らしいモーションにときめき、
The EyeWriterを体験して可能性にぐっときて、
Ars Electronicaでゴールデンニカを受賞したrheo:5 horizonsを体感する機会に恵まれて感動。
マイフェイバリットを上げるとキリがないですが、無理矢理盛りこむとそんな感じ。
他の展示スペースで見たことがある作品もいくつかありましたが、展示環境が変わると随分と印象が変わるものですね。
各所で話題になっていたように、各作品の音の干渉は確かに気になるし、その作品の醍醐味を存分に味わうためにはもう少し展示空間について考える必要があるのかもしれない。
しかしそれを置いても、外部の影響を押し退けるほどの力を持っていると思われる作品は確かに存在するし、その事実に気づくことができたという点で(勘違いかもしれないけれど)個人的には非常に有意義な体験だったと思います。
インスタレーション作品などは特にそうですが、これらの作品がもともと置かれていた空間での展示と、メディア芸術祭での展示とを比較することができればより楽しめるのではないかと。
(そう言った意味でも、現在ICCで展示中のクワクボリョウタさんの『10番目の感傷』は絶対に観に行くべきだと思います)
その日の夕方、エンターテイメント部門で奨励賞を受賞したiPad magicの実演を観に再度訪れたのですが、(内田さんのiPadプレゼンの巧みさに感動した)お昼に比べて目に見えて人が増えていました。
体験型展示も行列ができるほどではないけれど、空いている作品がない、という状況。
これは休日になるとどれほどの混雑なのだろう…。
とにかく、体験型作品の魅力は実際に触ってみて初めて最大限に感じ取ることができると思いますので、これから訪れる方は(あと三日しかないですが)是非。
勿論他の部門の作品も素晴らしいです。
ほんとうにワクワクする作品がたくさんあって、おなかいっぱい。
(だからこそ、ひとつひとつもう少しじっくりゆっくり観たいなあ、なんて思ったりもするけれど)
USTREAMで生中継&アーカイヴされているトークショーやシンポジウムもとても密度が濃く、非常に面白いものが多いので、こちらも見逃せません。
今回はいろいろと新しい試みがなされていて、勉強にもなったし楽しみも尽きない。
刻々と変わっていくメディア芸術という領域をあらわしているかのようだなあと、思った次第でありました。
残り三日間、もう一度くらいは、行くと思う。
東京ミッドタウンのCycloïd-Eは11日までらしいので、ご覧になりたい方は今日中に!